rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

歴史と地理について

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大学受験までの歴史と地理は、記憶するだけのものと考えていた。歴史ものの映画やドラマは好きだったが、学校で習う歴史には実感がなくただ字面を覚えていくものでしかなかった。

 

半世紀以上生きてきて、高度経済成長からバブル崩壊、失われた30年を経験してくると、記述された歴史には実は実態があり生きているものだということが分かってきた。この20年くらい、明治維新以降、さらに戦前戦中戦後の歴史に関する本を読んできた。ここにきて歴史というものは、過去の社会を研究分析し、さらにその変遷を認識することで、現在を考えるものだということが分かってきた。大学受験の時の日本史で、戦前戦中戦後を学ばなかったことは大きな損失であった。いまそれを取り戻そうとして努力している。

 

また、地理という科目も世界や日本の地名や気候風土を記憶する科目だと思っていた。この20年で世界史などを調べていく中で、地政学というものに出くわした。大陸、半島、島によってその国の成り立ちは異なる。その違いによって、陸の国と、海の国に分かれる。それは戦略的なことに違いをもたらし、貿易などの経済活動にも影響を与える。地理という学問も多いに歴史に関係しており、同時に学ぶ必要があるものだと痛感している。

 

こうしたことを高校時代に知りたかった。思い起こしてみると何人かの先生はそれを伝えようとされていたことが思い出される。それに気付けなかった自分の拙さに恥じ入る部分もあるが、もっと明確に伝えてほしかったと思う。

 

そんなこんなで、歴史と地理を本を読むことで学び直しているのだが、現在という時代はとても気が滅入る時代であることが分かってくる。でも、そんな時代であるからこそ、社会状況をしっかり把握しながら、理解しあえる人たちと楽しく朗らかな地域社会をつくっていけたらと考える。