rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

福生の上棟式


きのうは福生の住宅の上棟式だった。
福生といえば基地のまち、戦闘機の離発着音の中での上棟式
とくに離発着の多い日だと伺う。


上棟式は、かなり本格的なものだった。
川越の工務店さんのいつものスタイルだという。


2階にコンパネをひいて厳かに式が始まる。
工務店の社長が祝詞にはじまり、これも2階で四方払い。
棟梁のトンットンットンッという金槌の音が小気味いい。


式の中締めで鳶のかしらの木遣、これまたすばらしい。
伝統的な浅草系のうたいかたらしい。


これからまた一つ、新しい現場が始まる。


●写真は、2階に設けられた祭壇。
棟飾りの下にぶら下がっている箱の中には、櫛などの女の人が
使う身繕いの道具が入っているとのこと。
人柱の代わりの意味があるらしい。
その下の、棟札の上に水・水・水という文字はクライアントに
書いてもらったもの。火災除けのためのものだという。
棟札には、工務店・鳶・設計者の名前が入っている。
この家がある限り責任を持ち続けるという思いが入っているらしい。
身が引き締まる。