rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

アイデアがカラダにしみ込むために必要な時間


建築をデザインしていて、
こりゃすごくいいアイデアだと思って
設計を進めていても、
本当にいいアイデアだとアタマとカラダで
納得するにはある一定の時間が必要だ。


アタマの中で構想された空間が、
実体をともなって体験的イメージになるには
最低一晩寝かせておかないとそうはならない。
カラダに空間がしみ込んでこないのだ。


空間に限らず何か重要なことを選択し決めなければ
いけないときもかなり似ている行為をしている
のではないかと思う。


設計する人間ですら時間が必要なのに、
それを理解して納得しなければならない
クライアントの方はより大変である。
空間のみならず、設備・器具・家具等、
こと細かなものを選択し決めなければならないのだ。


だから、設計が始まってから竣工まで最低1年かかる
理由はそこにある。