rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

越境できるもの


道路境界や隣地境界線を越境できるものの代表格は、
やはり樹木だろう。


カラス、すずめ、などの鳥、猫などの小動物、
虫などは、あたりまえだが人間のつくった境界とは
無縁に生活している。


動物、植物の中で越境を許されるいちばん大きなものは
やはり樹木である。


5年くらい前だろうか、山陰の温泉町の活性化のお手伝いを
したとき、「まちの雰囲気を最大限に和風にしたい」という
要望に答えて、数十本の大木をまちの街路や空き地に
植えたらと提案したことがあった。


表参道にケヤキ並木がない風景を想像してみると、樹木、
とくに大木の持っている影響力の大きさに気付くだろう。


まちの中で、越境を許されるものには大きな可能性がある。