rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

ル・コルビュジェの話を思い出した・・・


きのう、「空間」のことを書いたら、ふとビデオに
収録されている、ラジオ番組のインタビューでの
ル・コルビュジェ自身による肉声を思い出した。


皮肉を込めて、痛烈に、建設官僚を批判していた。
マルセイユのユニテ・ダビタシオンの住戸プランを
見て、最初、官僚は、こんな細長い、うなぎの寝床
のような、環境の悪い、集合住宅をつくってどう
するんだと言っていた。


たしかに、幅約3.6m、長さ2omくらいだっただろうか。
いかにも住みにくそうに見える。完成した建物を
見て、その同じ官僚は、アメリカの高級住宅の
ようなこんな贅沢なものをつくって税金の無駄遣い
だと言ったらしい。


建築に関わる官僚でもこんな程度なのだ。「空間」
というものは、こんなにも、深くて、味わい深いもの
なのだ。