写真が、印画紙に定着するというときに使う
「定着する」ということばについて。
基本設計で、最終的に案を決定するときに、
頼りにしているのが、この「定着する」と
いう感覚である。直感的にいいというわけ
でもなく、なじみやすいということでもなく、
自然にからだにしみ込んでくる感じがこの
ことばにはある。
建築をつくるときに、直感的なアイデアで
デザインされたものは、一度寝かしてみると
いいといわれる。これも、定着感を確認する
ための作業なのだろう。
長く使っていく住宅の場合、この定着感が
ないといい建築にならない。
科学的なこととはいえないが、この「定着
する」という感覚は、ひとにとってとても
重要なもののような気がする。
●きょうから、「空間×モノ×人○ツナグ展」
である。