rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

六本木ヒルズ→東京ミッドタウン


どちらも私が行きそうにないところである。ここのところ、
水曜日は文化的な日になっている。展覧会に行くとなると、
とにかくどこにでも出かけていかなければいけない。とくに、
東京ミッドタウンは、異例の早期訪問である。新しい施設は、
大抵一年以上経たないと行かないことにしているからだ。


ということで、朝9時に家を出て、六本木ヒルズを目指す。
お目当ては、森美術館で開かれている「ル・コルビュジエ展」
である。これはなかなかいい手展覧会である。とくに、実物大
模型がよろしい。ユニテダビタシオンとカップマルタン
休暇小屋の空間体験はとても勉強になる。どちらも、図面を
読み込み、画像や映像を見ているのだが、残念ながら実際に
いったことがなかったので、空間のありようが具体的に理解
できた。


ユニテの3.6m幅の部屋、子供部屋の幅1.8m、天井高2.1mの
空間感覚は、実際は狭いのにその狭さを感じさせない空間
処理は勉強になる。きょうは、お客さんにおじさん、おばさんが
多かったが、どのように感じていたのだろうか。建築を勉強
している人から一般の人までぜひ見たほうがいい。


ラ・トゥーレット修道院の模型も興味深い。これでようやっと
全体構造が明確に理解できた。


つぎは、東京ミッドタウン。こちらの目当ては、安藤忠雄氏設計
の美術館と、三宅一生氏の監修、深澤直人ディレクション
の「Chocolate」展である。


安藤氏の才能は、このような美術館で発揮される。展覧会も
興味深いものだった。チョコレートをテーマに思い思いに
世界観を表現するものだが、作品も良かったし、会場構成も
なかなかよかった。知り合いのアーティスト、大友学さんの
3作品もチェック。大友さんらしく、ウィットがきいておもしろい
作品である。


さて、来週はどこに行こう・・・。