rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

[社会]小さなサイクル


地方のどんなまちに行っても、同じような
コンビニやチェーン店、スーパーがある。
いずれも全国展開をしている企業による
ものである。それが何を意味しているか
といえば、地方で物がたくさん売れても
お金は都市部の企業に集まるだけで地方
にはお金が落ちないということだ。


それらが国際企業ならば、日本にさえも
その利益は落ちない。実はグローバル化
というものはそういうものなのである。


近代化は、物や情報をより速く遠くまで
届けることを目指し、グローバル化を志向
してきた。


エネルギーでは電気やガスを一元的に管理
するピラミッド型の仕組みがつくられた。中心
がクラッシュすれば末端すべてダメになる
システムである。物流においても同じことで、
震災時にその脆弱性が露呈した。


ピラミッド型の上から下へ仕組みから、下
から上へ向かう仕組みを構築する必要性に
迫られている。


インターネットは後者を体現したシステムで
ある。こうしたネットのいい側面を最大限に
活かした、小さなサイクルの構築が必要と
されているように思えてならない。