rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

小倉昌男さん死去


昨夜のTVニュースでそのことを知った。
ちょっとショックだった。


小倉昌男さんといえば、ヤマト運輸の元社長であるが、
宅急便という新ビジネスを開いた方だ。
全国展開を進める中で旧運輸省の規制の壁にぶつかる。
行政と戦い、行政訴訟に訴えその後免許を得る。
コンビニからスキー場にスキー板を運んでもらう
サービスにはお世話になった。
コンビにとの連携というのもすごいアイデアだった。


つぎに取り組んだのが、信書配達。
これには旧郵政省の壁が立ちはだかる。


このようにおかしな既存のしくみを変革させそして
具体的に実行する、これが小倉流の生きざまだった。

晩年に取り組まれた障害者自立支援活動にも同じような
姿勢が貫かれている。小倉さんいわく、
「障害者の賃金が低すぎるのは、福祉事業所が本当の
商品を作っていないからだ。マーケットで売れるものが
必要だ。」
当たりまえのことのようだが、誰も思いもつかず、
誰も実行したことがないことだ。


日本の商品等の流通一般に言えることかもしれない。
本当の商品を作り、シンプルな流通機構によって
適正な価格で販売する。
このシンプルな行為が正確に行われればいまの日本の
流通のほとんどの問題が解決されるように思えてならない。


既存のしくみをよりよくするために具体的に行動すること。