rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

お金の不思議


またまた小学生のころの話。
大人がお金を稼ぐのを見て、大人になって自分にもこんなことが
できるだろうかと考えると絶望的になったことがあった。
世の中のだいたいのもと交換できる魔力的な力を持ったお金。
どうすればそんなお金という不思議なものを手に入れることが
できるのかよく分からなかった。


実家は商売をしていた。
子供心にものを右から左に動かすだけでお金を売るのはなんとなく
清くないことのように思えた。
マックス・ウェーバー的な禁欲的で倫理的な労働こそが賃金という
代価を得る最もいい方法だと直感していたのだろうか。
そんなばかな・・・。


後に、売れそうな商品を選択し、発注し、陳列し、売れ残りという
リスクを抱えながら、商売を続けていく、親たちに姿を見ながら、
お金を売るに値する労働をしていると納得することになる。


お金は、それを信じている人が数多くいることでその価値が保たれている。
すなわち、安定した国家という社会が存在することが前提に貨幣経済
成り立っている。魔力的なものであるが、実は人の信用によって運用
されているのだ。


お金が中心にものごとが考えられることが多いが、これも正しいとして、
もう一方で、ものや心からお金を見ていくことも必要だと思う。


とくに自分の職業に照らし合わせてお金を考えることが必要だ。