rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

矛盾から学ぶこと


住宅を設計するときに、
必ずクライアントの方に言うことがある。


それは、矛盾していてもいいから
考えていることをすべて私に伝えてください、
ということである。


矛盾しているということ、
それは複数の望みがあるのに、
それぞれの望みが同じ方向を向いておらず、
場合によっては対立関係にあるということだ。


今までの経験でいうと、
本当は話したいのに、話が矛盾しているがゆえに
話してくれないというケースがとても多い。
ということは、矛盾しているところに
望みの中でも優先順位の高いものが集まっているという
可能性が高いということだ。
矛盾点に問題を解決するヒントが隠れているのだ。


今の世の中だって、矛盾点に焦点を当てると
問題の解決策が見つかるかもしれない。
少なくとも、まちづくりに関していうと
矛盾点を見ていくとかなりの問題が解けるような気がする。


積極的に矛盾点を見つめていこう。