rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

名古屋おそるべし


ブログに、寿がきや味噌煮込みうどんのことを書いたら、
愛知県出身のスタッフが、「寿がきやはラーメンなんですよ!」
といって、写真の「和風とんこつラーメン」を持ってきた。
カウンター形式の店で、「190円でよく食べました、これが
寿がきやなんですよ!」といっていた。アルファベットの
「Sugakiya」がユーモラスだ。名古屋らしいひとひねりされた
おいしいインスタントラーメンだ。


ただ、とんこつで終わらせないのが名古屋らしい。
和風とんこつなのだ。天むすにしたって、味噌カツにしたって、
カテゴリーが異なるものを組み合わせて名古屋風のものに変えて
しまう。それは、京都・大阪と東京の間にあるという地理的な
理由もあるのだろう。


ここのところの大きな物語が成立しない世の中では、今あるものを
どう組み合わせてよりおもしろいものにするかという能力が問われる。
いわばマッチング能力である。名古屋には違うものを組み合わせて
新たなパワーを生みだす不思議な磁場がある。それを証明するかの
ように、いまの日本の大都市の中で名古屋がいちばん元気がある。


スタッフによると味噌カツはおいしいところに行けば本当に
おいしいらしい。駅近くで食べてあまりおいしくなかったので
敬遠気味だったが、今度おいしい味噌カツを食べてみよう。
名古屋にはマッチング能力を発揮してどんどん新しい展開を
していってほしい。もしかすると、これからの世界における日本の
ポジショニングについてのおおきな糸口が見えてくるかもしれない。