rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

世界を切取り定着させること


人間の知的行為は、世界を切取り定着させる
ことで成り立っている。


情報のやり取りなど日々の生活で執り行われる
ことのほとんどがこれに当たる。


とりわけ、文学・写真・映画・絵画・彫刻・
ダンス・芝居・建築などの芸術行為も、同じ
ように、世界を切取り定着させることで成り
立っているが、人間にイマジネーションを
最大限に喚起させるようにつくられている
ところが他と大きく違うところである。


世界を切取り定着させること、これは十全
たる世界を「微分」する行為である。「微分
の妙により、あるときは芸術はすぐれたもの
になり、またあるときはそうでないものに
なる。