別の本を何冊か読んで、途中まで読んだままに
していた<「関係の空気」「場の空気」>(冷泉
彰彦著:講談社現代新書)をきのう読み終えた。
山本七平著の<「空気」の研究>を掘り起こし
発展させた著書であるが、「関係の空気」は
い1対1の関係、「場の空気」3人以上集う場と
して人間関係を分析している。
この国では、かなりのものが「場の空気」に
よって決定され動かされている。戦争に突入
したのも「空気」によるものだし、今の政治
自体も「空気」動かされている。「空気」を
支配するものがものごとを動かす。かなり
危険性をはらんだあり方である。
小泉首相やみのもんたのコードスイッチ話法の
くだりはとくに興味深い。「です、ます」と
「だ、である」を混在させる話法である。この
手法により、対等性を壊し、「場の空気」を
支配する。
著者は、「場の空気」に支配されない対等性を
取り戻す方法として、「です、ます」調の復権を
唱えている。人間関係に距離感(バッファー)
をつくり出し、客観性を与え、自立した個人
同士の関係を生み出す。
これこそ、人間関係の「公共性」というもの
である。
写真は、事務所の庭の柿。だんだん色づいて
きた。秋来たる・・・。
夕方からは、練馬の住宅の上棟式。