rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

権利、そして義務について


昨今、自分の義務を差し置いて、権利について語ら
れることが多いと思うのは私だけだろうか。


ちなみに、権利について辞書で引いてみると、

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■けんり【権利】
(1)〔法〕〔right〕(ア)ある利益を主張し、これを享受
することのできる資格。社会的・道徳的正当性に裏
づけられ、法律によって一定の主体、特に人に賦与
される資格。「生きる―」「―をおかす」
(イ)何らかの原理や存在によって一定の主体に賦与
される、ある行為をなし、またはなさぬことができる
能力・資格。⇔義務
(2)権力とそれに伴う利益。

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とある。おおもとにあるのは、生きる権利(生存権
なのではないかと思う。これについては、人間として
生まれてきた以上、絶対保障されるべき権利である。
その他にも、人間として存在する以上必要な権利は
多々存在する。


それ以外の権利の主張については、鼻につくような
ものにときどき出合う。権利は義務とセットで成り
立つということを忘れて、自分の権利のみを主張して
も、らちが明かないのは自明である。また、自分の
権利の主張は、他人の権利を侵害することが多い。
権利自体も相対的であり、全体を眺め自分の義務を
認識した上ではじめて自分の権利を主張できるの
ではないかと思う。


いずれにせよ、相対的に判断し、他人のこと周囲の
ことを思いやるイマジネーションを駆使して、権利と
義務を考えていく必要があるようだ。


●たまたま携帯で撮った写真。芸術的だ・・・。