rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

補助線を引く


きょうは、ちょっと前に読んだ、梅田望夫さんと
茂木健一郎さんの対談「フューチャリスト宣言
ちくま新書)について。


ウェブ進化論」以降、梅田さんの楽天主義は、
相変わらず共感できるし、未来への希望を感じる。
人は希望がなければ生きられない動物である。
私も「性悪説」ではなく、「性善説」で人と接し
たいと思う。


この本は、対談者が梅田さんであるがゆえに、
茂木さんという人の特異性が自然に滲み出ている。
その中の一節。「僕は、昔からものを考えるときに、
「補助線を引く」ということを大事にしています。」
「自らが、身を挺して補助線になり、それによって、
周りの人々にこれまで見えづらかった世の中の
ありようが見えるようになる。そんな活動をしたい
なと思うようになったんですよ。」


私自身の設計活動と重なる言葉だ。建築の設計も、
見えづらいものを見えやすくする補助線を引く作業
と似ているかもしれない。