rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

空白の重要性


もう一度、「フューチャリスト宣言」(ちくま新書)より、
茂木健一郎さんの発言からの引用。


本の学校社会、企業社会では、履歴書に「空白」が
あると、いろいろな不利が生じるらしい。私自身は、
学校に通っている間には、空白はないが、卒業して
からは、断続的に空白の時間を過ごしていた。ある
ときは、なにもしないでイタリア語学校に通っていた。
またあるときは、なぜか出版会社で編集の手伝いを
していた。事務所を独立したての頃は、事務所には
行っていたが、仕事が書くただただ空白の時間を過ご
しているか、駒場アゴラ劇場で芝居を打ったりして
いた。空白だらけの人生である。


茂木さん曰く、組織の枠にとらわれないで、創造性
とかコミュニケーションを発揮するには、「空白」
こそが必要らしい。それも創造的「空白」。つまり、
単に記憶力がいいことではなく、記憶を整理する
能力があるということ。それには、脳の快感が必要
だとのこと。ドーパミンが出て、何か快感を感じて
いるときというのは、脳が劇的につなぎ変わっている
瞬間らしい。


●写真は、道路脇の割れた側溝に出現した箱庭。