rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

納得のしくみ


納得するとは、心の中でさまざまな事象が
沈潜し、懐に違和感なく納まる様のことで
ある。つまり、その事象が、はまるべき場所
に落ち着くことでもある。


世の中の諸問題は、この納得のプロセスが
きちっとなされていないところで発生し易い。


進学、就職、仕事、の悩みも、この納まり感
がない場合に生じやすい。自分が向いて
いるところに納まりきれていないから悩んで
しまうのだ。


自分の、行きたいところにいき、やりたいこと
をやれば、いいというものではない。実力や
才能と、現実が一致しない場合、そこには、
精神的なフリクションが生じ、いきいきと
生きていくことができない。


納得するところを探すのには、かなりの熟考
と労力が必要である。でも、長い人生を考え
れば、納得するための時間を多くとっても、
その先の時間をハッピーに生きていった方が
いい。


建築の仕事は、選択・決定・・・の連続である。
納得感がないと、必ず後戻りするし、豊かな
ものをつくりえない。


できる限り、納得できる人生を歩んでいこう。