朝風呂が気持ちいい季節になってきた。夏場
は、入りたくても暑くてシャワーで済ませていた。
朝風呂のいいところは、ちょっとした考え事が
できることだ。今日一日のこと、建築のこと、
世の中のこと・・・などなど。てなことで、今朝
考えたこと。
人は、一人では生きていないということ。自分
のことを振り返っても、建築の設計の仕事を
しているのも、親が学校に行かせてくれたこと、
家業を継がなくてもいいと自由にしてくれた
こと、この道を選ぶに当たって出会った様々な
人々、等々周囲の環境によって、ここまで至った
ことにいまさらながら気付く。
これまでに出会ってきて、自分に影響を与えて
くれた人々はみな、自立した人たちだった。人
は、一人で生きていないといっても、だれかが
だれかに頼っているだけでは、生きていて豊か
な社会とはいいがたい。自立した個人が、自己
の専門分野はきちっとこなしながら、対する
相手側に少しだけ領域を越境しながら、お互い
に影響しあう関係が望ましいように思う。
サッカーでも、FW、MF、DF、それぞれの選手が、
自分の守備範囲のみに徹していても、エキサイ
ティングなプレーは生まれない。それぞれの専門
分野をきちっとこなした上で、他領域に越境し合い、
一つの生物のように流動的に、場面場面に対応
して変化していく。このような動きができる
チームのサッカーは、みていてワクワクする。
自立した人同士が、自己を越境しながら、互い
に影響し合いながら生きていく。そんな世の中
になると、おもしろい。
「自他共立」、である。