rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

部分と全体


建築の設計をしていて、部分と全体の関係の
バランスがわるくなることがときどきある。


あまりにも、設備、機能、納まりなどの部分に
こだわり過ぎるがために、全体のバランスが
わるくなる。


一方、全体ばかり見ていても、部分にスパイス
が効いていないと、大味なものになってしまう。


政治や社会、そして家族も同じようなもので
あろう。そういった意味で建築の設計は、部分
と全体のよりよい関係を考えるためのとても
いいレッスンでもある。


空間は、いわば全体のしくみである。全体の
構成がしっかりしていれば、部分はある程度は
ざっくりしていてもいいが、やはり適度な限度
がある。もちろん、ミニマルである方がいいの
だが、その適度な限度を見極めるのも結構
難しい。そこがプロフェッショナルの見せどころ
なのだろう。


そんなことを考えながら、設計活動を続けて
いる。