rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

自分の属する領域を逸脱し続ける


世の中が、ギスギスしているときは、必ずと
いっていいほど、人々は自分の属する領域に
しがみつき閉じこもろうとしてる。


閉じこもることによって、既得権益を守り、外部
からやってくるものを排除し続ける。


この状況を打開するには、だれかが意図的に
自分の領域からほがらかに逸脱し、そこに新たな
状況をつくることしかない。


流動的でハッピーな状況をつくり出すには、多く
の人々が自分の領域から逸脱し、脱した先で、
いっしょになにかができる逸脱者と出会い、また
さらに変化していく新しい状況をつくることである。


逸脱し、逸脱者同士が交流すること、これこそが
コミュニケーションである。


住まいをつくっていくときにも、依頼者は依頼者
の領域を脱し、設計者も施工者も同じくそれぞれ
の領域を脱し、依頼者が何十年も豊かにハッピー
に過ごせる住まいをつくるという目標に向かって、
いっしょに考えていくことこそが重要である。


自分の属する領域を逸脱し続けること。