rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

人はなにを共有できるか


人と人がつながりあうことは、自然にできる
ときはたやすいが、そうでないときは、なか
なか難しい。


なにが人を結び付けているのだろうか。共通
のなにかを当事者同士が見つけられれば人
は、お互いを理解しやすい。共通のことと
いっても、確固たる分かりやすいものではなく、
なんだか分からないが、自分と同じような経験
や考え方をしているみたいだぐらいのことだ。


社会では、法律や規則といった決め事で人と
人とがつながっている。実はこれらも決して
確固としたものではなく、社会的なヴィジョン
といった、穿った見方をすれば、一種の共同
幻想である。


人と人は、こんな儚く細い糸でしかつながって
いない。


でも、意気消沈してはいけない。逆のことを
いえば、人々がよりハッピーになれるヴィジョン
や幻想をどんどん生み出して、人と人とをつな
げていけば、おもしろい世の中がつくれるとも
いえるのだ。


おもしろい、ヴィジョンと幻想こそが重要なの
である。