大きいところでいうと、ついこの前まで東西
陣営がつくっていた冷戦という対立の構造から、
親戚同士の対立まで、対立の構図はなぜつくら
れるのだろうか。
対立の構図があるところには、まず基本的に、
両者の交流はない。交わりを絶つことで、その
図式は生まれる。
逆のことを言えば、交流や対話が必要なところ
には、対立の構図は不要だということだ。
ひとはとかく、世の中を分類するためにいか
にも対立しているような社会分析をしたがる。
そうした方が、自分の立ち位置が分かりやすい
からだ。
いっしょになにかを目指しつくっていくところ
には、いらないものである。ただ、同じ目標に
向けてみんなで議論や対話を繰り返しよりよい
ものをつくっていけばよい。
特に、住まいづくりには、対立の構図は全く
不要なものである。