rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

自由について考える


押井守著の「凡人として生きるということ」
幻冬舎新書)という本を読み始めた。


まだ途中までしか読んでいないが、これが
なかなかおもしろい。いろいろな既成概念を
バッタバッタと切り倒していってくれる。


彼がこの本の中でとっている姿勢がこれまた
興味深い。その中の一つ、自由について。
自由については、昔から興味があったので、
いろいろな古典的な本を読んできた。それら
によると、大体がフランス革命で勝ち取った
自由について書かれている。封建社会から
解放されるという自由・・・。


それとは異なる自由論である。一見自由と
いえば、社会から隔絶された山中や孤島で
人と関わりなく生きていくことが自由だと
思われている。彼は、人と関わらないこと
では自由を得られないという。たしかに、
山や島にいては、なにも自由自在にやる
ことができない。彼曰く、自由とは多くの人
と関わりながら、パワーを身につけ自在に
やりたいことをやっていくことらしい。


人権という自由を手に入れた後の自由とは、
人と多く関係を結び、自分で考えたことを
自由自在にやることであり、そのパワーを
身につけることによってはじめて手に入れる
ことができるものだという発想がおもしろい。