意思あるもの同士でないと、対話は成り立た
ない。自分が何をやりたいのか、相手がなに
をやりたいのか、それがなければなにも始ま
らない。
でも、意思ある同士、それぞれの意思が一方
通行だけと、話のやりとりそのものが成しえ
ず、双方の人はお互い無関係なままである。
そうした一方通行をつなぎとめるのが想像力
という能力である。いま目の前のバラバラな
ものの全体像をイメージしたり、相手がどの
ように考え自分の考えとどんな接点や対立点
があるのかを考える力である。
意思がなきゃ始まらないが、想像力がなけれ
ば、人と人はつながらない。自分なにをどう
したいという方向性を持つと同時に、相手が
どうしたいのかを慮り、双方の関係性を俯瞰
する。そうしたことができて初めて対話が成立
するのである。
意思と想像力は、セットであることでその力
が発揮される。