rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

時間とプロセスが関わるもののこと


世の中に存在するあらゆるものを商品と
して認識する世界観がはびこっている。


教育や仕事を消費対象ととらえる考え方
は、中でももっとも弊害が表面化している
ものである。教育は、商品のようにこの
学校でこのカリキュラムを受講すれば必ず
こうなるというものではない。時間をかけて
様々なプロセスを経て効果が出てくるもの
が教育である。仕事も然り。人対人や、
人対もの、の関わりを時間をかけて形成
しながら社会との関係を築き、それを生活
の糧するのが仕事である。いずれも時間と
プロセスが関係し、将来どうなるかは保障
されていないものである。これらはあきらか
に商品にはなり得ない。このあたりの人々
の認識と本質とのズレが問題をより複雑に
している。


考えてみれば、人生は時間が関係しなけ
れば存在しない。人生もまさにプロセスその
ものではないか。