rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

チーム全員で戦えるか


サッカーワールドカップ南アフリカ大会が終わ
ってもう2週間経っただろうか。


試合を振り返ってみると、物理的にも精神的
にも、チーム全員で戦えたチームが勝ち上が
っていったように思える。


チーム全員で戦うとはどういうことか。それぞれ
の役割を個々人で認識し、その役割をチーム
全体で連携し合う。そうすることによってプレー
が連動性を帯び、より高いパフォーマンスを
発揮する。


設計の仕事でもチームワークが重要だ。建て
主も、工務店も、設計者も、建て主が何十年も
豊かに快適に過ごすことができる家をつくる
という意味では同じ方向を向いている。しかし、
その上での役割は違う。建て主は、さまざまな
局面で選択し決定する責任を負う。設計者は、
建て主の要望を満足させるとともに自分の才能
を建築に注ぎ込む責任を負う。工務店は、建て
主と設計者が共同作業でつくり上げた設計図を
元によりよい建築とすべく具体的に家をつくって
いく責任を負う。


どんな時でもチーム全員で戦える体制をつくる
ことができれば、よりよい成果とより快適な人々
の関係性を獲得することができる。このことは、
忘れてはならないこととして、いつも肝に命じて
いる。