rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

決めるということ


人生は、進学、就職、結婚、などなど決定
の繰り返しである。ましてや、住宅の設計と
なると、クライアントの方も設計者も決める
ことの繰り返しで、決定の集積によって完成
するといっても過言ではない。


人が他人となにかをいっしょにやるとなると
この決めるということがとても重要なことに
なる。他者との合意が新たな関係をつくり、
前に展開し進んでいくことにつながっていく。


でも、決めるということはどういうことなのだ
ろうか。ある状況の中で、だれがいつどの
ようになにを実行するかということを確認し
合うことが決めるということである。しかし、
すべてがすべてトントンと決めていくことは
現実的には難しい。その場合でも、なにかを
決めなければお互いに不安は残る。決められ
ないことをいつまでにどのような方法で決め
るかということについては最低限決めておか
ないと確実に前に進めない。


決めなければいけないことがあるが、決めら
れないということの方が世の中にはたくさん
ある。そのとき、必ずやらなければいけない
ことは決める期限と方法を決めておくという
ことである。