rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

仕事のこと


設計事務所を開設してから29年になる。
来年30周年である。


ここまでくるといつまで仕事を続ける
のかということを考えることになる。


サラリーマンに想いを馳せる。限定的
な会社社会の中で勤め上げ定年を迎え
る。会社社会から地域社会へと寄って
立つ文脈が連続性なくやってくる。末
恐ろしいことなのだろう。


仕事は給料を稼ぐという視点を変えて
みると、個人が社会とのつながりを保
つためのものである。ボランティアも
含めて、仕事は個人と社会をつなげる
ものである。


建築の設計はクライアントを通じて
社会とつながるだけではなく、地域
社会とのつながりを通して建築を考え
るという側面を持つ。仕事を辞めても
なんとなく地域社会へのつながりへと
比較的容易に移行できる仕事である。


一般の会社も会社を辞めても緩やかに
地域社会へとつながっていけるような
仕事のあり方を模索したほうがいいの
かもしれない。