rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

中心を見失わないこと


住宅の設計で、クライアントとの打合せ時に意識的に
自分にいい聞かせていることがある。


それは、「中心を見失わないこと」である。


打合せでは、仕上げや設備に集中していくと自分たちが
なにを求めているかを見失い、あたまが一種の麻痺状態に
陥ることがある。そんなときに、自分たちはどこに
向かっているかを意識的に再確認していかないと収拾が
つかなくなる。


住宅の場合、唯一の目標はクライアントが長く快適で
豊かに住まうことができる住宅をつくることである。
絶対見逃してはならない最重要事項である。


中心を見据えるという考え方は、なにをするときにも
必要なこと。日々の雑事や名誉などは、中心になんら
影響を及ぼさない。いわば表層の問題である。


問題は、自分やものごとの中心を外さないことである。


●写真は、私のデスク。こんなことを書きながら自分の
デスクと脳は中心を逸脱し始めている。