rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

まちはいろいろなものが重なり合うことでできている


写真は、小田急線高架下から見た世田谷線山下駅


こうしてみても、線路と線路、線路と道路、線路と
電線、などなどいろいろなものが重なり合っている。
地下埋設物まで考えると、上水道管、下水道管、
ガス管なども重なり合っている。


このように、まちはいろいろなものが重なり合う
ことで成り立っている。にもかかわらず、私有地、
公有地に関わらず、土地は分断隔離される方向に
しか向かっていない。まちのあり様とは逆行して
いるのだ。


物理的にだれかが所有するものは、境界線を引いて
所在をはっきりしないと存在が難しくなる。そうだ
としても、塀や垣根のように所有を明確にする以上に
ここは俺の敷地だ、入ったらただではおかね〜ぞ、
という脅しめいたことまでする必要はないと思う。


物理的には無理だとして、個々の敷地も心理的
つながり重なり合うことができれば、まちはもっと
おもしろくなるかもしれない。