こうしてみても、線路と線路、線路と道路、線路と
電線、などなどいろいろなものが重なり合っている。
地下埋設物まで考えると、上水道管、下水道管、
ガス管なども重なり合っている。
このように、まちはいろいろなものが重なり合う
ことで成り立っている。にもかかわらず、私有地、
公有地に関わらず、土地は分断隔離される方向に
しか向かっていない。まちのあり様とは逆行して
いるのだ。
物理的にだれかが所有するものは、境界線を引いて
所在をはっきりしないと存在が難しくなる。そうだ
としても、塀や垣根のように所有を明確にする以上に
ここは俺の敷地だ、入ったらただではおかね〜ぞ、
という脅しめいたことまでする必要はないと思う。
物理的には無理だとして、個々の敷地も心理的に
つながり重なり合うことができれば、まちはもっと
おもしろくなるかもしれない。