rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

締め切りのある仕事


建築の設計は、ローンの利息、入居希望時期
などの期間的制約から、締め切りのある仕事
である。


週刊誌や月刊誌などの雑誌の締め切りの時間
的なハードさとは比にならないかもしれないが、
関係する業種も多いので、締め切りも多様な
位相で決まり複雑極まりない。


そんな中で、その場に合った豊かな空間を適切
に表現することは決してはずしてはならない。
設計期間中も、施工中も、最終的な完成形を
イメージしながら個々のことを決めていく。


時間的な制約があるわけだから、一定以上に
時間をかけてデザインすることはできない。
ということは、ある時間内で最良のデザインを
選択しなければならない。つまり、最後の最後
はいい意味であきらめることが必要だ。できる
限り前向きにあきらめることが重要である。


こんな苦しい締め切りだが、もしなければもの
ごとを決める集中力は発揮できないのかもしれ
ない。


これからもいいかたちで締め切りとともに仕事を
していきたいと思う。