rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

靴は劣化する・・・


むかし、スキー場を滑り降りてくる女性の
スキー靴がプラスティックの劣化で、バラ
バラになっておりてくるところを見たこと
があるが、これは決してヒトゴトではない。


きょうの朝、練馬に現地調査に行ってきた
のだが、新宿駅構内を歩いているうちに、
足元に違和感を感じる。ふと見ると、なん
と靴底がパカパカ開いて取れそうになって
いるではないか。履いて行ったのは、前
から好んで履いていたお気に入りの山靴
だったが、数年履いていなかったのがいけ
なかった。靴底の樹脂部分が劣化して
はがれてきたのだ。


数年前にも同じようなことがあった。親戚
の葬式に列席したときのことだ。葬儀場を
移動しているとき同じように靴底が突然
はがれた。礼装の靴など数年に一回しか
履かない。それが原因だったのだろう。


町中で靴底がはがれるのは、他のいろいろ
な苦痛の中では、一見深刻ではなく、お笑い
のようにユーモラスなもののように感じられ
るかもしれないが、はがれる本人は、たまっ
たものではない。言い表しようのない不思議
なこころの苦痛を味合わされる。おそらく、
その場ではなんの手の施しようがないのが
その理由なのだろう。


とにかく、平静さを装うことがその場をしの
ぐ一番の対処法である。みなさんも、数年
履いていない靴を履くときは、注意された
方がいいかもしれません。