rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

よい固定観念、わるい固定観念


建築の設計をしていると、
よくぞ人間はここまで固定観念に縛られて
生活しているかということに気づかされる。
一般にいわれる間取りや機能というものは
ほとんど固定観念であるといってもいい。


人々が生活していくには、ある程度
安定した決まりごとが必要だ。
でなければコミュニケーションが
成り立たなくなる。
コミュニケーションを成り立たせるための
共通の観念は社会にとって必要なものであり、
安定した社会を成り立たせている。


固定観念といわれる観念もつくられた当初は
人間の活発なイマジネーションによって
考案された豊かなものだったはずである。
しかし、時を経て社会が変化して
形骸化した固定観念は人々にいい影響を与えない。
人々の思考を負のイマジネーションに向かわせる。


形骸化した固定観念をひとつひとつ
ほぐしてしていくことが必要だ。