rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

日本建築ツアー三日目(その1)


11/6(火)、ツアー最終日。午前8時ごろに起床、
朝食を取る。午前9時、何人かで倉敷のまちに
繰り出す。丹下健三設計の旧倉敷市庁舎と、
浦辺鎮太郎設計のクラボウ跡地のアイビー・
スクエアを完成20数年後に初めて見る。


倉敷市庁舎は、写真で見たものと全く印象が
違った。丹下氏の他の作品にはあまりみられない、
オブジェクトの構成によるデザインである。倉吉
市庁舎では、柱梁の構造をコンクリートに置き換
えたダイナミックだがスケール感に配慮した優雅
な建築であった。それに反して、倉敷では、壁面
を覆う板のようなオブジェクトを左右にずらすこと
によって、開口部を生み出し、建築全体としても
ホール上の三角形の傾斜屋根、重々しい階段、
など力強いオブジェクトで構成されている。また、
エントランスホールには、師匠のル・コルビュジェ
のロンシャンからの引用が見られる。となると、
香川県庁舎は・・・。柱梁より小さい部材をRC
で表現した建築だと思い込んでいるが、実際に
行ってみると再度裏切られるかもしれない。また、
行かなければ行けないところが増えてしまった。


午前11時にホテル前に集合し、バスで備前市
閑谷学校を目指す。旧岡山藩の藩校だが、ざっくり
とした構成が小気味よい。資料館に天皇家の方々
が訪れられている写真を見たが、どういう由縁が
あるのだろうか。


昼食を閑谷学校近くの食堂で豚汁うどん改めあなご
丼を食べ、次の目的地に向かった。つづきは、また
あした・・・。