rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

物価が止まらない


1年前と比べると、建築資材の価格は2割くらいアップ
している。これまで身につけてきたコスト感覚に2割
増しして考えないと目測を誤る。コスト管理が難しい
時代になってきた。


そういえば、消費税が導入されたとき同じような
戸惑いがあったことを思い出した。ようやっと、予定
金額までコストを抑えたと思ったら、まだ消費税5%
調整しなければならなかった。若かったその当時、
設計料も安く設定していたので、設計料って消費税
みたいもんだと考えると寂しい気持ちになったことが
胸によみがえってきた。


この1年のコストアップは、原油高騰と中国バブル
の影響に伴う原材料費の値上がりによるもので
ある。建材は高くなっても職人さんの給与は変わ
っていない。儲かっているのは、石油産油国
原材料産出国か。いや、それらを流通させている
商社か・・・。


なにか解せないことが、当たり前のようにふつう
に世の中にはびこっている。


こうした認識できない見えない壁を感じるときは、
なにか見えない力がなにかを動かしている。その
動きに注意し、身を守る手立てを考えておかなけ
ればならない。