rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

生活の周期と時間の速さ


通常、日々のスケジュールの基本は1週間
単位で考える。なぜかここのところ時間が
経つのが妙に速い。


なんでかなあと考えていたら、鳥取の温泉町
のまちづくりのために来年2月まで毎月鳥取
にいかなければならないことが影響している
ことに気が付く。通常の設計の仕事をして
いるとあっという間に1ヶ月が過ぎ、すぐに
鳥取に行かなければならなくなる、いいよう
なわるいような・・・。


歳を取るごとに時間が経つのが早く感じら
れるのは、歳を重ねるごとに未来を長期的
に見通すようになるからかもしれない。


子供のころは、学期が早く終わって休みが
来ることだけを考えて生活していた。大学
まで同じだったかもしれない。だから、時間
は潤沢にあるものだと思っていた。


でも、今となっては、住宅の仕事だと1年が
目安だし、それもいくつもやっていると時間
感覚が麻痺してくる。それに自分の10年後、
20年後、30年後を意識しなければいけない
境遇に置かれるようになったことも時間が
過ぎるのが速く感じられるようになった理由
なのだろう。


将来を見据える生活の周期の長さが長けれ
ば長いほど、時間の過ぎる速さはどんどん
早くなる。つまり、生活の周期の長さと、時間
の速さは比例するのである。この歳になって、
やっとこんなことに気付いた。


ときどき、時間も止まってくれたらいいのに
とも思う。