rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

ものごとはなるべく多面的に見る方がいい


人にはさまざまな立場がある。ついつい、
その立場からだけしか、ものごとが見ら
れなくなりがちである。自分も然り。


しかし、物事の成り立ちは多面的でそれ
ぞれ置かれているコンテクストも位相も
異なるため、見る立ち位置によって全く
異なるものに見えることもある。


いったん、自分の立ち位置を忘れて、その
ものごとのありようを正確につかみ、自分
以外の人にそれがどのように写っている
かを確認すると、ものごとのとらえ方、
さらには世界の見え方も変わってくる。


もちろん、なにかものごとに対する判断を
しなければいけないときは、自分の立ち
位置を明確にしないとそこには意味は発生
しない。多面的に見ることによって世界の
中でそのものごとかどのように成り立って
いるかが分かり、相手の立場も見極めた
総体的な判断を下すことができるように
なる。イビチャ・オシムさんが言っている
「リスペクト」の意味に近いかもしれない。
自戒を込めてこんなことを考えた。