rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

建売住宅は「空間」で売ることができる


いま、うちの事務所では、横浜でローコスト建築家
建売住宅のプロジェクトに関わっている。事業主の
理解あってこそはじめて成り立つ計画である。


建築家といわれる設計者は、高額の建売物件の設計に
関わることはあっても、ローコストの建売の設計する
ことはほとんどなかったのではないかと思われる。


とあるひとがいうには、建売住宅を買う人は土地を
買うのだという。たまたま、土地に上モノがついて
いてラッキーという感覚らしい。だから、価格とnLDK
という間取り記号だけで、完成もしていない建売が
売れるらしい。だから、逆に建売には空間はいらない
のだろう。


いま、お付合いしているクライアントの方たちも、完成
1週間前までは空間は見えてこないらしい。うちの
事務所では、それを補うために、できる限りオープン
ハウスをみていただき、空間について分かってもらう
努力をしている。われわれは想像できても、一般の
方々には、空間はできてみないと分からないものの
ようである。


上記のようなシステムで売られている建売にいま、
敢えて取り組んでいるわけだが、いくらローコストでも
空間がつくれることを実証しつつあるのだ。購入を
検討している方は、おそらく完成しないと空間の
豊かさは分からないだろう。でも、完成すれば必ず
分かっていただけると確信している。空間を生み出す
のは簡単ではないけれど、理解するのはそう難しい
ことではない。ふつうにだれもが感じることができる
ものだ。


●「空間」の豊かさをひろめ、「空間」を売る、建売住宅
なのである。


詳しくはこちら「空庭 sora-niwa」のHPをみてください。
工事の進捗状況は「空庭ブログ」をご覧ください。