rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

[社会]人と人との適度な距離


人と関わるのはあまり得意な方ではない。でも、
建築の設計という究極の客商売を仕事として
いる。


得意ではないからこそ、人との距離感をとくに
意識的に気にする。同じ人生観、同じ価値観、
同じ趣味、であれば、即座に親しくなれるかと
いえばそうとも限らない。様々な点で距離が
近いから正確なコミュニケーションがとれる
訳ではない。


今までの経験で、見つけた法則がある。親しく
なれるかどうかは、距離が近いかどうかは
ほとんど関係なく、相互の距離のとり方が近い
人同士で親しくなれるようだ。


つまり、前にも書いたかと思うが、お互いが
それぞれの人に興味を持ち尊敬し合うという
「リスペクト」し合う関係が人同士を深く親しく
させる。


建築設計で、3親等以内の親戚と親しい友人
の家は設計するなというジンクスがあるが、
このことを逆説的に伝えようとしているのかも
しれない。