rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

未来をかたちにする


建築、とくに住宅をデザインするときに
思い返すことばである。


建築家との住まいづくりは、いまここに
ないものを建て主とともに一緒にイメージ
し、家族の未来像にかたちと空間を与えて
いくことである。建売住宅や住宅メーカー
の住宅の場合、それらは消費対象であり、
商品に過ぎない。建築家とつくる住宅は、
建て主と建築家が協働することによって
はじめて成り立つ。このことが後者の住宅
ともっとも異なる点である。


つくっていくプロセス、家族の将来像を
共有することこそ住まいづくりにおいて
もっとも重要なものだと思う。それらが
ないところに理想的な住まいづくりなど
ありえない。


住まいづくりは、未来にかたちを与えて
いくクリエイティブな行為なのである。