rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

バカポイント(not バガボンド)


本を読んだり、専門分野外のことにちょっとでも首を突っ込むと、
自分の知らないことがいかに多いかにはっと気づく。
その時点で知らないことは知らないし、わからないことはわからない。
その知らないことわからないことを明確に「意識」しておくことが重要だ。


建築内で使う、文学理論や言語論はある程度もとの概念を守りつつも
かなり変形されて使われる。やはりこれは建築という実態のあるかたちに
置き換えるわけだから、当たり前と言えば当たり前だ。
この時点で完全に建築用語化されてしまっている。


建築をデザインするときに、微分と・積分という考え方を使うが、
数学の微分積分はほとんど忘れているが、建築で使うに当たっての
考え方そのものは有効である。


このように知らない他分野の概念を使うこと、これが私のいう
「バカポイント」を活用するということだが、もとの正確な概念を
理解していないあるいは多少ずれてしまっていても、正確に知らないと
いうことを明確に「意識」できていれば、概念のバガボンドあるいは
遊牧民になることができる。


他分野の専門家の方とお話するときは、知らないことを意識して
いることが、逆に武器になることがある。というより、より一層
会話を楽しむことができる。


「バカポイント」に意識的なひとになろう!!