rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

しくみと人


このところ、前にも書いたこのあるようなことをただただ書き連ねて
いるような気がする。人間の脳なんてこんなものか・・・。


というこうとで、きょうのテーマは「しくみと人」。
しくみは、組織とも読み替えられるし、システムとも
読み替えてもいい。


以前から、今の時代・社会の実情にあった「しくみ」の
構築が必要だということをなんども書いてきた。
言ってきたことを実行しながら、ふと気付いたことがあった。
しくみに関わる「人」の問題だ。しくみは、人間が運用する
ものだから、さまざまなかたちで人が関わってくるものだ。ここで問題に
したいのはすでに認知されたしくみではなく、必要に応じてつくり
更新していくこれからのしくみについてだ。


しくみづくりに関わる人の問題。
その人に求められる資質は、しくみを構想することができ、
自分のあたまで考え、関係者を同じように自分で考える状況に
巻き込んでいく個人の人間としての魅力である。
建築の設計に関わるひとに求められる能力でもある。


いままで、新しいしくみを更新していきながら、新たなものを
つくってきた人たちを見ると、上記の数人のキーパーソンが
関わっていたことに気付かされる。昨日の夜、たまたま、
NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という茂木健一郎さんが
企画し司会者をつとめる番組を観た。きのうの出演者は、宮崎アニメの
プロデュースを手がける鈴木敏夫さんだった。鈴木さんの場をつくる
能力はすばらしい。彼に関わる人が自然と自分のあたまで考え
すばらしいものをどんどん生み出していく。久しぶりに勇気をもらった。
茂木健一郎さんは、養老孟司さんとの対談集「スルメをみてイカ
わかるか」ではじめてその名を知ったが、とてもエキサイティングで
おもしろい人だ。


そんなこんなで、私は、「しくみ」を構想できる人、さらに
自分のあたまで考え、人々を巻き込む力を持つひとになれるべく
仕事をしていきたいし、そんな人たちを育てていきたい。