rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

可能無限


またまた、「フューチャリスト宣言」(ちくま新書)の
茂木健一郎さんのことばからの引用である。


「実無限(本当の無限)は、実際に我々が扱うことが
できない。私たちは実無限を決して知りえないし、
人生において手に入れることもできません。」が、
自然数を1,2,3・・・と数えていったときに、
どんな大きな数(n)を考えてみても、さらに大きな
数(n+1)を、可能性としてどこまでも提示できると
いうこと。可能無限は、、「もうひとつ増やす余地が
ある」という意味での「空白」によって常に支えられて
いる。」


「いまの「フリー」って、ネット上に可能無限を実現
していく上で大事な要素だと思います。つまり、僕が
ウェブ上においているものって、本一冊分であっても、
一切パスワード保護したくないんですよね。課金も
したくない。なぜかというと、ネット上はまさに可能
無限の宝庫で、それはリンクをどこまでたどっていく
ことができるから。実無限は手に入れられないけど、
ネット上ではまさにフリーで、どんどんと歩みを
進めることができる、可能無限が実現している。
それが有料化でプロテクトされると、有限の世界に
もどってきてしまう。」


「可能無限」。未来を、希望を持って、具現化して
いくために、有効な概念である。