rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

納まりきらないもの


建築設計が向かう基本的な方向は、人々の生活をある
かたちに集約させて納めていくことにある。


納まりきらない人々の気持ちを受け止めながら、
そこに法則性を見出し、かたちにしていくというのが、
ある視点から見た建築家の仕事のあり方である。


でも人々の欲望は、なかなかひとつのかたちに納まり
きらない。だから私は、いつも建築の中に余白をデザイン
しておく。この余白が人々の欲望を受け止め、日々変化
する生活をやさしく包んでくれる。


そんなこんなで、まちは納まりきらない欲望に満ち
満ちている。写真は、納まりきらず、窓に覆いかかって
いる引戸。気をつけてみていると、まちにはこんな
ものが結構ある。