rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

脱科学的プランニング


数多くの設計を手がけていると、敷地の
かたち、大きさ、方位、などの諸条件に
よって、いくつかの案が成立するという
タイポロジーが見えてくるようになる。


しかしのこのタイポロジーも厄介なもの
である。これだけに頼ると、プランニング
は陳腐化し、空間性はだんだん消滅して
いく。


ものごとを分類して、方法論が見えて
くることは、決して悪いことではない。
しかし、こうした科学主義には、公式化、
ルーティン化という落とし穴が待っている。


科学的にアプローチしながら、同時に逸脱
していくという、おかしな作業を建築家は
実行し続けなければいけないのである。


常に、おもしろい変化を追い続けていたい。