rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

見えない力


駆け出しの頃は、すべてのことを自分で
切り開いてやると思っていたし、実際、その
ようにやってきたつもりだった。


ここにきて、自分がなにかを選んでやって
いるのではなく、見えない力に動かされて、
なにかの流れに導かれているだけなのでは
ないかと思うようになってきた。


ふと、振り返ってみると、ある出来事の
きっかけになった、ある人との出会いなど、
あまりにも偶然で不思議なことが多すぎる。


いくら、意志を強くもち、忍耐強く仕事に
取り組んでいても、会いたくても会えない
人は大勢いる。偶然、タイミングよく、その
人に会えたこと、そこには、きっとなにか
ある。


これは、世の中の自分の居場所に居心地
よくはまるということではじめて起こる現象
なのかもしれない。


いま、そのような居場所となる仕事を見つ
けることは、非常に困難な時代だ。みんな
がこの居場所を見つけることができるよう
になれば、世の中もっともっとおもしろくなる
だろうに・・・。


おそらく自分の力だけでは、世の中は動か
ない。この不思議な力による流れの中で、
考え、行動していけば、なにかが動いていく
かもしれない。


こうした目に見えない力とシンクロしながら、
大きな流れをつくっていきたい。