rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

想像力を強くする


日々生活していて、自分の輪郭が曖昧に
感じることがある。それは、そうだろう。人間
という生物は、眼、耳、鼻、舌、皮膚といった
センサーで自分が存在する世界を測定し、
想像力によって世界のイメージをつくって
いる。センサーも想像力も確実なものでは
ない。輪郭が移ろうのも当然だ。


人間同士なら、センサー部分に大きな差異
はないだろう。もし、大きく差が出てくると
したら、センサーで感じたものを統合する
想像力だろう。


想像力は世界を認識しようとするだけではなく、
人間同士がコミュニケートするときにも重要
な役割を果たす。相手が放ったものを、言葉
とセンサーで感じ取ったことを想像力によって
意味に変換し、自分の中で咀嚼した上でまた
新たな意味を返す。これこそがコミュニケー
ションというものだ。


芸術、音楽、文学などもコミュニケーションを
補完するものである。当然そこでも想像力が
介在しないとなにも機能しない。


みんな想像力を強くすれば、もっとおもしろい
世の中をつくることができるのではないかと
思う。自戒を込めてこんなことを考えた。