rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

意思こそが人と人を深くつなぐ


ふつう、コミュニケーションは人と人をつなぐもの
である。


つながり方にもいろいろなかたちや濃度がある。
表層的な情報のやりとりもコミュニケーションの
ひとつであるが、そこからはなにも新しいものは
生まれてこない。ただただ、表層的な連鎖を引き
起こすだけである。


その領域を超えて、新たな局面を生み出すため
にはやりとりする情報に余剰なものが入ってくる
必要がある。余剰とは、なにかに向かうほとば
しる意思のようなものである。


こうした一人の余剰の意思は、他人の余剰の
意思を引き寄せつけ、人と人は単なる表層的な
つながりだけではなく、深いところで思いを共有
する関係を築くことができるようになる。


余剰ともいえる意思こそが人と人を深いところで
つなぎ、新たな局面を生み出していく原動力と
なる。