rat's eyes:脆弱なラショナリストの視点

脆弱なラショナリスト「建築家:岡村泰之」の視点

直感力


なにかを決めるとき、論理でもなく、知覚
でもなく、第六感とでもいうべき直感力に
頼らざるを得ないときがある。


建築の仕事は、ほとんどのことが論理的
に決めていくことができる。しかし、空間や
デザインに関しては最終的なところでは
直感に頼らざるを得ない。数値化したり、
言語化したりできないこと、それがデザ
インである。ある一定のところまで論理で
説明できるが、最終的なところに至っては、
「だってこうしかないんだもん」としかいう
ことのできない領域が存在する。


土地探しにも似たような側面がある。申し
分のない条件の土地でも何か少しでも引っ
かかるものがあるならばやめた方がいい。
きっと表面に現れていないネガティブな
ものを直感的に感じているからだ。雨の日
に土地を見て何も引っかかるものがなけ
ればその土地は間違いなくいい土地だ。
土地探しも複合的な作業であり、最後は
直感しか頼りにならない。


ものごとは総合的に判断されるべきものだ
が、その先の見えざるまとまりのない、複合
的な部分の判断に関しては直感力に頼る
しかない。


危険を察知する力も直感力に大いに関係
がある。常に鍛えておかなければいけない
能力である。